親から相続した「実家」と向き合う~ リノベーションを考える

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前回は「空き家時代」に対応した、国と行政主導の「空き家関連法」を特集しました。それでも「売れない(買い手がつかない)時はどうすればいいか」。ひとつ可能性のあるキーワードが存在します。「リノベーション」です。

 1、リノベーションとは

リノベーションとは築年数の古い物件を購入して、基礎や型枠はそのままに、間取りや内装を購入者好みに改修する大規模改修のことを指します。リノベーション希望者に人気が高いのは、何も居住者が長く居住していた自宅とは限らず、倉庫や古い工場などもよく人気物件になっています。これからは更に、家を売却する際に「リノベーション」を視野にいれるかどうかで買い手がつく時期も、価格も大きく変わってくるようになるでしょう。

 2、リノベーションを行う際に気をつけること

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リノベーション物件を選ぶ一番の基準は、間取りや内装などを大規模に改修するリノベーションを行う「価値のある」物件か、ということが重要です。代表的な着眼点として、シロアリの被害や傾きなど「目に見えない部分への注意」を疎かにしないことが大切。多額の工事費をかけたあとで後悔しかねません。

 3、住宅診断(ホームインスペクション)を活用する

ただ、目に見えない部分をどうやって確認するのでしょうか。リノベーションの世界で最近ことに注目されているのが「住宅診断(ホームインスペクション)」です。専門業者として認定されているホームインスペクター(建物診断士)に依頼すると、およそ5万円前後で素人には到底敵わない「プロの眼」から物件の欠陥を確認して貰うことができます。

5万円を高い!と見る人もいるでしょうが、万が一契約後に欠陥が見つかった場合、5万円など優に超える費用が追加でかかってしまいます。リノベーションをして、賃貸として貸す場合は、予め投資費用として、このホームインスペクションを含ませておいた方が、安心することができます。

万が一、子どもが独立した時に「生まれた街に戻る」という選択肢も不透明ながら、残しておきたいところ。そのためにも実家の「健康診断」は欠かせません。

複数物件のなかから選びたいという場合は、まずリノベーション業者の「無料診断サービス」を利用するのも賢い方法です。業者によっては、無料ながら20ページを超える調査報告書を作成してくれるところもあります。この方法が最小限の費用で、かつ安心感を保障できると言えます。

 4、まとめ

全国的な流行を迎え、今後更に広がるとされる「リノベーション」について特集しました。ただ、リノベーションは「必ず売主が行うもの」ではありません。買主によっては、「自分の好みに合わせてリノベーションをしたい」という方も存在します。物件のある近くの不動産会社やリノベーション業者にリサーチをしながら、自身で実家を改修した方がいいのか、それとも買主に委ねた方がいいのか、情報を集めることが、まず優先すべき動きと言えるのではないでしょうか。

リノベーションより先に、売却の方向へ舵を切ってから、買主候補の方に見解を聞きながらリノベーションを進める、というのもひとつの選択です。費用においても、折半という形で売主の負担が軽くなるかもしれません。

先ほど「将来的な住まいとして」という視点も改めてではありますが、とても大切です。現在だけではなく数年後を、可能であれば十数年後を見て、実家をリノベーションしたいものですね。合わせて親が長年住んだ実家を「止むを得ず相続するもの」とは考えず、新たな可能性を探っていきたいところですね。