相続税計算時に分譲マンションが有効な理由

9fb523b65e30898029ceea96c8a6fc18_s

相続税の節税を考えている方は、相続税が計算されるメソッドを知る必要があります。そして、相続税対策に不動産を利用しようと考えている方は、不動産の評価方法を押さえておきましょう。

評価方法

土地について

相続税において、土地(宅地)の評価方法は路線価方式又は倍率方式を用いて計算します。
①路線価方式…道路(路線)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額(これを路線価といいます)を基に計算した金額で評価する方法。
②倍率方式…上記の様に、路線価が定められていない地域について用いられています。具体的には、固定資産税評価額に一定の倍率を掛けて計算した金額で評価する方法です。

これに加えて、宅地が小規模宅地(被相続人などが事業用などに使っていた土地のうち一定の条件を満たす土地)に該当する場合には、下記の割合の分だけ評価額が減額されます。
①事業用又は居住用の土地で一定の要件を満たすもの…80%
②貸付用の土地で一定の要件を満たすもの…50%

建物について

建物の評価方法は固定資産税評価額を用いて計算します。

宅地や建物を評価した結果、どちらの不動産でも時価より評価額の方が低く計算されるケースが多いため、不動産を用いて相続税対策を行う人が増えているのです。

分譲マンションのケース

9cfe63c857fa01b764ca338c4d3d9aa4_s

さて、それでは分譲マンションの場合、その土地や建物の評価額はどの様に計算されるのでしょうか?

分譲マンション

分譲とは分割譲渡の略、すなわち、マンション全体ではなく、1部屋単位で購入することを指します。

通常、マンションを借りる場合、1階よりも2階の方が家賃は高く設定されています。また、窓の位置が南側か北側かによって、賃貸物件の人気に差が出てくるのは当然のことでしょう。
しかし、相続税の課税対象となる金額を計算する場合において、マンションの階層や窓の向き等の要素は一切関係ありません。分譲マンションの場合には、マンション全体の評価額を、土地は敷地持分割合で、建物は建物の持分割合で按分計算されることになります。自分の持っている1室が1階にあろうが50階にあろうが、持分割合(間取り)が同じであれば同じ評価額を用いて相続税を計算することになります。
実際の取引では、当然ながら上の階に行けば行くほど取引金額は高くなり、窓の向き等も重要な要素になってくるでしょう。1階の部屋を所有している人からすれば腑に落ちない按分計算にも思われますが、だからこそ相続税対策に高層マンションの需要が高まってきているのです。
とりわけ、高層マンションのうち上層階を所有した場合、相続税の節税効果はかなり期待できると言っても過言ではありません。高層マンションで部屋数も多ければ、その分土地の敷地面積を按分した金額は低く算定されるため、課税対象となる金額をかなり減らすことができます。

共有部分の取り扱い

分譲マンションを所有した際、入居者の共有スペースがあるケースがあります。共有部分の按分計算には、床面積の割合で按分する場合や、マンション規約に従った按分方法を利用する場合などのパターンが考えられます。

まとめ

現預金(すなわち時価)よりも相続税の課税対象となる金額を低く計算することができる不動産は、富裕層にとって利用価値のある相続税対策です。特に分譲マンションを巧みに利用した節税は今後も需要があるものと思われます。その分、当局の動向にも目を見張る必要性が出てきます。
相続における基礎控除が下がり、相続税の増税が行われた昨今においては、相続はもはや他人事ではありません。残されたご家族の為にも、相続について関心を持ち、生前からできる相続対策を行うと良いでしょう。