暦年贈与のはじめ方と書類サンプル

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今回は「暦年贈与」を実際に行うにあたり、暦年贈与のはじめ方と書類サンプルをお伝えします。

1、暦年贈与のはじめ方

暦年贈与は、年あたり110万円を上限として行う贈与方法です。贈与税の基礎控除が年間110万円、この非課税枠を活用して子世代へ現金を移動します。

暦年贈与は、税務署への届け出はもちろん、所定の書類も一切必要ありません。110万円以下の現金を、子どもの口座に入金するだけの手続きで完了です。気をつけるのは、毎年繰り返して暦年贈与を行う場合。この場合、本来相続税の課税される金額の財産を、非課税枠に分割して贈与しているのではないかと、税務署から指摘され、「追徴」を受ける可能性があります。これを「連年贈与」といいます。

2、連年贈与にならないためには

連年贈与を避けるためには、以下のような方法があります。

①贈与するごとに「贈与契約書」を作成すること(毎年〇〇万円を贈与、という形式にしない)。 贈与契約書には双方の署 名捺印を忘れない(同意であることを示す)。
②毎年110万円ではなく、100万円や105万円など、「金額の異なる贈与」とする。
③贈与を受けたものが、その財産を管理して、自由に処分できるようにする

連年贈与として見なされると、非課税枠が意味をなさなくなり、根本的な相続対策の見直しが発生してしまうため、工夫が必要です。

暦年贈与をはじめる際は、この「連年贈与にされない方法」をしっかりと抑え、取り掛かる必要がありますね。

3、暦年贈与の書類サンプル

暦年贈与の書類サンプルを確認してみましょう。暦年贈与は、「贈与契約書」によって証明されます。

                   贈与契約書

贈与者Aと受贈者Bは本日、平成○○年○月○日、下記の通り贈与契約を結んだ。
Aは、所有する以下の財産をBに贈与し、Bはこれを了承した。

贈与される財産
金銭 110万円也

Aは、平成○○年○月○日までに上記の財産をBに引き渡すこととし、引き渡しにより権利は移転する。

上記契約の証として、本契約書を作成し、贈与者、受遺者各一通を保管する。

                            平成○○年○月○日

                      贈与者 住所>
                          氏名>         印

                      受贈者 住所>
                          氏名>         印

暦年贈与に「これを書かないといけない」という所定記載事項はありません。ただ、贈与契約書として、以下の事項は忘れずに記載するようにしましょう。

  • 贈与者と受贈者の契約内容
  • 暦年贈与の対象(金額)
  • 日付
  • 贈与者と受遺者の住所、氏名、捺印(実印、認め印でも可)

4、まとめ

暦年贈与のはじめ方と、書類サンプルにつきお伝えしました。暦年贈与は税理士など専門家に依頼しなくとも、手軽に始められる贈与の方法です。ただその一方で、毎年繰り返される「連年贈与」にあたると税務署から指摘をされてしまうと、それまでの暦年贈与の効果がなくなるなどデメリットがあります。「はじめ方」と注意点を把握し、制度を活用するようにしましょう。