別荘所有時の相続税節税テクニック

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近年、相続税の非課税枠が引き下げられたことで、今まで相続税の対象外だった層の人も相続税の対象となる可能性が出てきました。そして、当然ながらほとんどの富裕層は相続税の対象となっているでしょう。相続税が増税されたことにより、資産家の相続税対策に関する興味はより増加傾向にあります。

資産家であれば、持ち家の他に別荘を持っていることもあるでしょう。この時、別荘の評価額は一体いくらになるのでしょうか?

 

相続税における別荘の位置付け

相続税を計算する際に、別荘の価値を評価しなければなりません。別荘の評価額はマイホーム等の評価方法と比べて高くなる?それとも低くなる?もしくは、同じ方法なのでしょうか?

答えは、別荘だからといって特別な評価減の規定はなく、別荘の相続税における評価額は100%評価されることになります。別荘を持っている人からすれば、別荘は普段から使わないのだから特例を作ってくれてもいいじゃないかと言いたくなります。また、別荘を持っていない人からすれば、別荘を持てるほど資産があるのだから税金を多く払ってくれてもいいだろうと思うかもしれません。この様に、見方によって様々な角度から語れてしまう別荘の評価方法は、通常の宅地や建物と同じ方法を取らざるを得ないのです。

 別荘における節税テクニック

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別荘を持っている場合の節税テクニックは大きく分けて2つあります。

①別荘を貸し付ける

この方法は、所有している別荘を貸し付けることで、貸宅地の評価減を利用する方法です。貸宅地とは、借地権など宅地の上に存する権利の目的となっている宅地をいいます。要は別荘が建っている土地の部分などを指します。

貸宅地の価額は、その宅地の上に存するそれぞれの権利区分に応じて評価されるため、一定の割合だけ評価額が減額されます。評価額が減額されることで、相続税の節税に繋がるのです。

 

②相続税の申告期限までに売却する

この方法は、別荘の評価額が時価に比べて高く算出される場合に利用される方法です。一般的に、不動産の価値は時価よりも評価額の方が低く算出されるケースがほとんどです。しかし中には、路線価方式(又は倍率方式)による評価額や固定資産税評価額よりも、時価の方が低い金額であるケースがあります。この様な場合に、一般的に用いられる評価額が適用されてしまうと、市場価値が低いにもかかわらず高い評価額で相続税が計算され、税金は高いのに価値の低いものを相続するという嬉しくない形になってしまいます。

そのため、相続税の申告期限までに所有別荘を売却してしまえば、売れた金額(時価)による相続税の申告が出来る様になるため、時価と評価額の差額分だけ相続税の節税に繋がるのです。

 

別荘にまつわる話

相続を行う際、相続税の節税を考えるのなら現金による相続よりも不動産による相続の方が節税になることは概ね理解されていると思います。これを利用すれば、例えば、マイホームの購入を予定している子供のために、親が代わりに別荘として住宅を建築し、その別荘を相続したとしたならば、現金による相続よりも相続税の節税に繋がるため、相続対策として利用している方もいます。

また、複数の別荘を所有している場合の相続には一層注意が必要です。複数の別荘をどう処理するか相続人の間で話し合いがあったとします。その際、この別荘はいるけどこの別荘はいらないといった具合に自由に選べるかといえばそうではありません。また、所有不動産が多ければ多いほど、相続税の納税額(総額)は当然多くなりますから、納税資金の準備が必要になります。別荘がすぐに売却できればいいですが、そう簡単に買い手が見つからないケースも多く、資産が多い場合には物納を選択できるケースも稀ですので、相続人が行う申告納税が重くのしかかってくることもあります。

別荘を購入する際は、使い道から処分方法までを見越したうえで、有効活用できる計画性が必要になります。