不動産を使った相続対策、基本のところ

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相続のことを考えたとき、現預金など金融資産で保有しているものはほぼ額面金額に税金がかかってしまうため、できる対策が限られています。
このページでは、多額の金融資産を不動産に変えることで、相続税を安くする方法をご紹介します。

1、現預金を建物に変えると相続税が安くなる

現預金や有価証券などは、相続が発生した時、保有している金額にそのまま相続税が課税されます。3000万円の現預金がある場合、3000万円にそのまま相続税が課税されてしまうのです。しかし、不動産だとそれが安くなります。
なぜかというと、現金3000万円で建物を建てた瞬間、その建物の評価額は3000万円ではなくなるからです。
相続税を計算した時の建物の評価額は、建築した時にかかった建築費ではなく、固定資産税のための評価額によって決められるからです。
この固定資産税の評価額は、国が定めた「固定資産評価基準」に基づいて市区町村が決めています。この評価額は、建物についてはだいたい建築費の40%~50%とされています。つまり、3000万円で建物を建てると、その建物の固定資産税評価額は半額以下になり、相続税の評価額も下がるということです。

2、建物を建設するなら親名義で

現預金よりも建物の方が、相続時に税金が安くなることはお分かりいただけたと思います。では、「現金を建物に」という対策は具体的にどんなものがあるでしょうか。

(1) 二世帯住宅を建てる
ご両親と同居するということで、二世帯住宅を建設する場合、まずは親名義で建てるようにしましょう。ローンを組む場合も、親名義にすることが得策です。ご両親の現預金に余裕がある場合、相続時にそのまま税金がかかってしまうよりは、建物を建てた方が税金は安くなります。
二世帯住宅でなくても、将来同居する予定や、相続後はご両親の自宅を引き継いで住む予定がある場合は、リフォームなどを行っておいても良いかもしれません。

(2) 賃貸住宅を建設する
もし、ご自宅以外に土地があり、活用していないようであれば、賃貸住宅を建設することも一つの手です。1でご説明の通り、建物を建てれば、相続時の建物の評価額は現預金の半分ほどになります。また、賃貸住宅を建てた場合土地の相続税評価額も低くなります。

3、何も利用していない土地に建物を建てると相続税が安くなる

次に、土地についてです。
2の(2)で少し触れていますが、土地の評価額も、賃貸物件を建てることで安くなるのです。
相続税では、自分で自由に使える土地は、評価額が高くなります。
それに対して、他人に貸している建物が建っている土地の場合、例えば取り壊そうとしたときに、住んでいる方に立ち退いてもらう必要があるなど、利用に制限があるという考え方から、評価額が低くなります。
相続税法上では何も利用していない土地の方が、賃貸物件が建っている土地よりも税金が高いのです。

4、まとめ

不動産を使った基本的な相続対策についてご紹介しました。
しかしこの不動産対策については、ご家族の将来設計を考えたとき、生活資金に余裕がある場合のみ行うようにしましょう。不動産から金融資産に戻すことは非常に難しいです。建物を建設してから生活資金が困窮してしまっては元も子もありません。
また、リフォームや二世帯住宅の場合は、その先ご家族が必ず利用する予定があるので良いですが、賃貸物件を建設する場合は、まず需要があるかどうかを見極めることが必要です。入居する人がいなければ、ただの「お荷物」になってしまいます。
ご自身のお持ちの土地が賃貸物件を建設するのに適しているのかどうか、賃貸物件を建てることが、あなたの場合適しているのかどうかは、相続に強い税理士や不動産業者などにしっかりと相談し、見極めるようにしましょう。